製造日報にkintoneテンプレートは使える?カスタマイズが必要な理由
製造現場では、日々の作業内容や設備の稼働状況を把握するために日報の運用が欠かせません。近年はkintoneを活用して日報管理を効率化する企業も増えており、テンプレートを使えば対応できると考えるケースも見受けられます。しかし、製造現場特有の工程管理や実績把握を前提にすると、テンプレートだけでは運用が行き詰まるものです。
入力項目の設計やカスタマイズ、その後の集計までを見据えて設計しなければ、日報は単なる記録にとどまり、改善や判断に活かしにくくなります。新明和ソフトテクノロジの伴走支援サービスでは、製造業の業務特性を踏まえたうえで、kintoneによる日報設計から運用定着までを一貫して支援しています。
こちらでは、製造日報にkintoneテンプレートを使う際の注意点と、なぜカスタマイズが重要になるのかを整理し、現場で活きる日報づくりのポイントを解説します。
目次
1. kintoneテンプレートで日報を作成する際の注意点

kintoneの日報テンプレートは導入のきっかけとして有効ですが、製造現場でそのまま使い続けるには適していません。ここでは、テンプレート利用時に見落とされやすい注意点を解説します。
- 入力項目や粒度が製造現場と合わない場合がある
- 本番運用を前提にせず検証用としての活用にとどめる
- 業務設計をせずに導入すると改善につながらない
1.1 入力項目や粒度が製造現場と合わない場合がある
kintoneの日報テンプレートは、さまざまな業種で使えるよう汎用的に設計されています。そのため、工程別の作業実績や設備単位の稼働状況など、製造現場特有の管理粒度と合わないことがあります。たとえば、作業時間を一括入力する形式しかない場合、工程ごとの負荷やムダは把握しにくいでしょう。
また、不良内容や停止理由が自由記述のケースは、集計や分析が困難です。
こうしたズレに気づかないまま運用を始めると、日報は「書くだけの作業」になりがちです。テンプレートを使う場合は、自社の製造プロセスと項目設計が合っているかを早期に確認しましょう。
1.2 本番運用を前提にせず検証用としての活用にとどめる
テンプレートは、日報入力の流れや操作感を把握するための検証用として活用するのが適切です。最初から本番運用を想定すると、実際の業務とのズレにあとから気づくケースも少なくありません。
現場では、入力タイミングや担当者、確認方法が部門ごとに異なります。テンプレート段階では、こうした運用面の検証まで行うのは困難なため、項目構成や画面の使い勝手を確認する用途にとどめるのが現実的です。
検証段階で課題を洗い出しておけば、本番設計に進む際の判断材料になります。テンプレートは完成形と捉えず、設計前のたたき台として位置づけることがポイントです。
1.3 業務設計をせずに導入すると改善につながらない
kintoneの日報テンプレートには、作業内容や作業時間など、汎用的な入力項目がひととおり用意されています。そのため、日報の形を素早く整えたい場合には、導入の足がかりとして活用しやすいでしょう。
ただし、テンプレートを活かすためには、事前に業務設計を行うことが欠かせません。
たとえば、誰がどのタイミングで日報を確認し、何を判断するのかが決まっていない場合、情報は蓄積されても現場や管理者の意思決定には使われにくいでしょう。改善目的を定めないままテンプレートの活用を進めると、入力作業自体が目的化し、日報は記録で終わってしまいます。
2. 製造現場の日報作成にカスタマイズが必要な理由

製造日報は単なる作業記録ではなく、現場改善や判断材料としての活用が期待されます。そのためには、テンプレートに頼るだけでなく、現場実態に合わせたカスタマイズが欠かせません。ここでは、カスタマイズが必要な理由を紹介します。
- 製造現場特有の複雑なデータ項目の管理が必要である
- 基幹システムと連携するケースが多い
- リアルタイムの集計・分析が求められる
2.1 製造現場特有の複雑なデータ項目の管理が必要である
製造現場では、工程別の作業実績や設備単位の稼働状況など、さまざまな情報を日報で扱います。これらを正確に把握するには、汎用的な入力項目だけでは対応しきれない場面が多いものです。たとえば、同じ作業時間でも、どの工程で発生したのかによって改善の方向性は異なります。
また、不良や停止が発生した理由をあとから分析するには、分類ルールを前提とした項目設計が欠かせません。
こうした情報を整理せずに入力を続けると、データは増えても意味を読み取ることが難しくなります。製造現場の実態に即した項目構成へ調整することが、日報を活かすために不可欠です。
2.2 基幹システムと連携するケースが多い
製造業では、日報の情報を生産管理や保全管理などの基幹システムとあわせて扱うことがあります。kintoneを単独で使う場合でも、最終的には他システムとの整合性を考慮する必要があるでしょう。
たとえば、設備番号や工程コードの表記が統一されていないと、データの突合が難しくなります。手作業での補正が増えると、現場や管理部門の負担がかえって大きくなることもあります。
こうした問題を防ぐには、マスタ情報や入力形式を意識したカスタマイズが欠かせません。他システムとの連携を見据えた設計を行うことで、日報データの活用範囲が広がります。
2.3 リアルタイムの集計・分析が求められる
日報は、集計や分析を通じて初めて価値を持つ情報になります。製造現場では、進捗や異常を早期に把握するため、リアルタイム性が求められる場面も少なくありません。しかし、項目設計や計算方法が整理されていないと、集計作業に時間がかかるものです。
結果として、状況把握が遅れ、現場対応や改善判断に活かせなくなるおそれがあります。
新明和ソフトテクノロジの伴走支援サービスは、こうした集計・分析まで見据えた日報設計を支援しています。製造現場の業務フローを踏まえた、実践的なカスタマイズの提案が可能です。日報をリアルタイムに活かせる仕組みづくりを検討している方は、まずは成功事例をご覧ください。
3. データを集計するために準備すべきこと
製造日報を集計や分析に活かすには、入力以前に「どのデータを、どう集めるか」を整理することが求められます。ここでは、日報の価値を高めるために押さえておきたい準備事項を整理します。
- 運用ルールを明確にする
- 必要な項目を定義しデータの収集方法を決める
- 集計・分析に向けて整える
3.1 運用ルールを明確にする
日報のデータを安定して集めるには、現場での運用ルールを先に定めておくことが重要です。誰が、どのタイミングで、どの情報を入力または取得するのかを曖昧にすると、データの精度が下がります。
たとえば、設備の稼働状況を人が入力するのか、自動取得するのかで運用負荷は大きく変わります。作業者の動きも、開始・終了を日報へ手入力するのか、別の仕組みと連携するのかで設計が異なるでしょう。ルールが定まらないまま進めると、現場ごとに入力方法がばらつき、集計が難しくなります。
3.2 必要な項目を定義しデータの収集方法を決める
集計に使える日報にするには、必要な項目だけでなく、データの集め方まで設計しなければなりません。製造現場では、設備稼働データや作業者の動きなど、人手では入力しきれない情報も多く存在します。こうしたデータを人手入力や記憶に頼ると、記録漏れや精度のばらつきが発生しやすくなります。
その結果、日報の信頼性が下がり、分析や判断に使いにくくなるでしょう。
新明和ソフトテクノロジの伴走支援サービスは、Nazca Neo Linka(ナスカ・ネオ・リンカ)を活用し、設備稼働データや人による操作内容を自動で収集し、kintoneと連携する仕組みを提供しています。現場で発生するデータを無理なく集め、日報に反映させることで、入力負荷を抑えた運用を実現します。
3.3 集計・分析に向けて整える
データを集めただけでは、日報は十分に活用できません。どの単位で集計し、どの視点で分析するのかをあらかじめ想定しておくことが不可欠です。たとえば、設備別・工程別・時間帯別など、切り口を決めておくことで改善点が見えやすくなります。
一方で、集計軸が整理されていないと、数値を見ても判断に迷うケースが増えるでしょう。収集したデータをどう使うかまで設計することで、日報は現場改善の材料になります。
4. 製造現場の日報をkintoneで作成するなら新明和ソフトテクノロジの伴走支援サービス
製造現場の日報は、kintoneのテンプレートを使えば短時間で形を整えられますが、そのままでは現場の実態に合わない場合があります。テンプレートの入力項目は汎用的であるため、集計や分析までを前提とした運用を想定しにくい点が理由です。
さらに、日報を改善につなげるには、設備の稼働状況や作業者の動きといったデータをどのように収集し、kintoneでどう管理するかを検討する必要があります。業務設計を行わずに進めてしまうと、記録は残っても判断材料として活用されず、日報が形骸化するケースも少なくありません。
新明和ソフトテクノロジの伴走支援サービスは、製造現場の業務フローを踏まえた日報設計から、kintoneのカスタマイズ、データ活用の定着までを一貫して支援しています。テンプレートに頼るだけでは見えにくい課題を整理し、製造業に適したkintoneの日報の形を一緒に構築できる点が特長です。
kintoneを活用した日報づくりに課題を感じているなら、まずは新明和ソフトテクノロジにご相談ください。
【Q&A】kintoneで製造日報を効率よく作成することに関する解説
Q1.kintoneの日報テンプレートはそのまま使っても問題ありませんか?
A.kintoneの日報テンプレートは導入時のたたき台として有効ですが、製造現場の業務にそのまま適合するとは限りません。入力項目や粒度が合わない場合も多いため、本番運用を前提にせず、操作感や構成を確認する用途にとどめて活用するのが無難です。
Q2.製造現場の日報では、なぜカスタマイズが必要なのでしょうか?
A.製造業では、工程別実績や設備稼働など扱うデータが複雑です。汎用的なテンプレートでは管理しきれない情報も多く、基幹システムとの連携やリアルタイム集計を行うには、現場実態に合わせたカスタマイズが欠かせません。
Q3.日報を集計・分析に活かすために、何を準備すべきですか?
A.集計に使える日報にするには、運用ルールを整理したうえで、必要な項目とデータの収集方法を明確にすることが必要です。設備や作業者のデータをどう集め、どの視点で分析するかを事前に決めておきましょう。



