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契約業務がデジタルで一元化、
バックオフィスDXを担うIT基盤が完成

株式会社レコチョク

(左から)株式会社レコチョク IT基盤部 スペシャリスト 兼 経営企画部 経営企画グループ スペシャリスト、
バックオフィスDXプロジェクト プロジェクトマネージャ 戸丸 鉄平氏、法務部長 谷野 方英氏、法務部マネージャー 柴田 直毅氏

導入のポイント

  • オンプレミスのシステムからkintoneによる契約書管理に移行
  • ワークフローシステム「X-point」および電子契約サービス「クラウドサイン」の連携
  • 今後、kintoneを更に活用し、バックオフィス業務を中心としたDX推進
レコチョク様導入事例のポイント

図:レコチョク様活用例

ワークフローシステムを起点に、
スピーディかつ強固な法務体制の確立を

携帯電話の呼出音や着信音にCD音源を設定できる「着うた®」を、世界ではじめてリリースした株式会社レコチョク(以下、レコチョク)。同社は2001年の設立以来、音楽配信サービスをはじめ、音楽とITの組み合わせでさまざまな音楽体験を世に生みだしてきた音楽関連企業です。

音楽市場の最大化をミッションとし、各種企業との協業による音楽配信サービス事業、レコード会社やアーティストマネジメントの直販ストア開設が可能なワンストップECソリューション事業「murket」、アーティスト支援事業「Eggs」なども手がけます。2022年には、Web3.0時代を見据えた新規ビジネスにも本格参入しました。

音楽体験の付加価値向上をつねに目指してきたレコチョクでは、新たなサービスや協業が次々と生まれ、年間約1,000本もの契約が結ばれているといいます。しかしながら、膨大な契約文書を管理してきたシステムは、もう10年以上も使用してきたもの。

リプレイスに至った背景について、IT基盤部 スペシャリスト 兼 経営企画部 経営企画グループ スペシャリスト、バックオフィスDXプロジェクト プロジェクトマネージャの戸丸鉄平さまにお聞きしました。

「オンプレミスで導入してから約10年。これまで使ってきた契約書管理システムのメーカー保守が、終了することになってしまったのです。社内の業務内容や組織体制にあわせて個別に最適化をしてきましたが、基本機能の古さなど限界を迎えていたことも事実です。」

契約書管理システムの再検討が必須となる中、新しいシステムには、どんな要件が求められたのでしょうか?
法務部マネージャーの柴田直毅さまは、次のように語ります。

「大前提として、従来の契約書管理システムに保管していた1万件を超える契約書データを、新しいシステムにも問題なく移せる必要がありました。また契約書のPDFデータと契約書データを紐付ける作業も必要でした。

 その上で、フリーワード検索や書類情報の一括編集、契約期間の管理・通知といった必須の機能をピックアップ。検索項目も実務の現状に合わせて精査しました」

 続けて戸丸さまは、社内の状況について教えてくださいます。

 「2年ほど前から契約書管理だけではなく全社を対象としたバックオフィスDXを推進しています。先にワークフローシステムを、クラウドベースの『X-point:エクスポイント』にリプレイスしていたことで、X-pointと連携できる契約書管理システムを探しました。

 X-pointは、社内の会計ソフトとも連携を完了。社内手続きの進捗にあわせて、取引情報が会計データに反映される仕組みができあがっていました。

 そうした背景から、X-pointで行われる社内の申請・決裁事項に契約書類を紐付けられ、弊社の要件にも柔軟に対応できる契約書管理システムを探してみると、契約書管理 on kintoneの一択となったのです。」

法務部マネージャー 柴田 直毅氏

法務部マネージャー 柴田 直毅氏

契約業務を一元管理する
“プラスアルファの提案”が決め手に

契約書管理 on kintoneの導入が決まる一方、レコチョクでは、どんな考えで、新明和ソフトテクノロジに一任したのでしょうか?戸丸さまは、次のように語ります。

 「今まで社内システムについては外部のSIerへ開発を委託していました。その際に理想を追い求め開発コストが膨れ上がってしまったこと、開発を重ねることにより受入れ等の検証が煩雑になっていったことが挙げられます。

その反省点から今後は管理コストを下げるべくクラウドサービスを軸に選定すること、サービスに社内業務を合わせに行くことを方針として選定を進めました。

ただ、どうしても要件を満たさない業務等があり思い悩んでいたところにkintoneという柔軟なプラットフォームに手離れの良いパッケージを導入するという理想的なプランにたどり着きました。こうした背景から、新明和ソフトさんに一任するのが最適解であると考えたのです」

 さらに戸丸さまは、新明和ソフトテクノロジをパートナーに選んだ決め手を教えてくださいました。

 「決め手は、打ち合わせを重ねる中で、プラスアルファをご提案いただいたことでした。契約書管理 on kintoneは、電子契約サービス『クラウドサイン』とも連携し、法務部の業務をシステム上で一元化いただけることになったのです。

 たとえば、法務決裁が済むと契約書データがX-pointからクラウドサインに自動で転送され、電子署名手続きに進めます。締結の済んだ契約書はまた、クラウドサインから契約書管理 on kintoneに自動で保存され、ステイタスも書き換わる、といった具合です。

 とくに外部サービスとの連携については、必要に応じて要相談というベンダーがほとんどでした。そんな中、新明和ソフトさんにはkintoneの導入から社内システムの連携までを一連のソリューションとして提案いただいたことが、『新明和ソフトさんなら、間違いない』という社内の確信に繋がったのです」

 契約書管理 on kintoneを導入してから、社内にどんな変化が現れたでしょうか?柴田さまは次のように効果を語ってくださいます。

IT基盤部 スペシャリスト 兼 経営企画部 経営企画グループ スペシャリスト、バックオフィスDXプロジェクト プロジェクトマネージャ 戸丸 鉄平氏

IT基盤部 スペシャリスト 兼 経営企画部 経営企画グループ スペシャリスト、バックオフィスDXプロジェクト プロジェクトマネージャ
戸丸 鉄平氏

「事業部門もバックオフィス部門も、作業時間が大幅に短縮されました。中でも喜ばしいのが、X-pointで申請された契約情報が、リーガルチェックの完了とともに契約書管理 on kintoneに自動で反映されるようになったことです。

 契約書データもあらゆる関連書類と紐付けられ、一括編集が可能になりました。これまでは、1つの契約書を更改するたびに、関連する契約書類もすべて手作業で直していました。今は、契約書管理 on kintoneに契約書を登録すると、クリック1つで関連する契約書データの候補が表示されます。実務が非常に効率化され、ありがたく思います」

法務部門は本来業務に注力できる部署へ、
さらなる企業成長に貢献したい

契約業務の効率化が大幅に進んだレコチョク。今後はどのように契約書管理 on kintoneを活用していきたいでしょうか?経営企画とITの双方の視点から、戸丸さまは次のように語ります。

 「契約書管理システムをきっかけとしてkintoneというプラットフォームを導入できたので、バックオフィスDXがより進めやすくなったと感じています。今後は、システム間のデータ連携や各種マスタを統合管理、RPAによる自動化を行い、煩雑な管理やオペレーションミスを減らしていきます。

 また、紙などの業務を電子化することにより、場所に依存しない業務環境を提供していきます。この2点を推進することにより本業に専念でき、やりがいのある労働環境を実現させていきたいと考えています」

  柴田さまは、2022年1月に施行された電子帳簿保存法改正への対応にあたり、「契約書類を電子データとして保存するための要件を満たすべく、新明和ソフトさんと共に契約書管理 on kintoneの整備を進めたい」と意気込みを見せます。

  最後に法務部長である谷野方英さまより、今後の展望をお聞かせいただきました。

「法務部は従来、書類の取り扱いが多い部署でした。しかしながら、契約書管理 on kintoneの導入を機に、ハンコいらず、紙いらずの業務体系ができあがりました。これからバックオフィスのDXが進んでいく際に、よい社内事例となれたのは喜ばしい成果だと思います。

 契約行為はもちろん、リーガルチェックや社内申請、締結後の文書管理に至るまで、一連の契約作業が効率化されました。法務部員が本来業務に集中できるようになったことに希望を感じます」

 音楽を軸としたさまざまなサービスを提供してきたレコチョク。法務部門の迅速で的確な対応を支えるIT基盤を構築できたことをきっかけに、プロダクト・イノベーションが進むことに期待が高まります。


※1)※kintoneは、サイボウズ株式会社の登録商標または商標です。
※2)x-pointは、株式会社エイトレッドの登録商標または商標です。

法務部長 谷野 方英氏

法務部長 谷野 方英氏

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